患者
女性 30代
奈良県橿原市
来院
2018年9月7日
〇顔面神経麻痺;症状と来院理由
1年前に風邪を引き、高熱(40度前後)が1週間ほど続いた後に右顔面マヒを起こす。耳鼻科と脳神経外科に通院し、ステロイド点滴と投薬、リハビリを行うも効果が見られないまま今日に至る。
自身でも低周波とマッサージに積極的に取り組む。
発症時は右眉が動かない、目が閉じれないが主な症状だったが次第に口から物がこぼれるなどの状態が起こりだす。
GOT35、GPT40と肝機能の異常値を指摘されるも飲酒などもしないのでどうしていいのかわからないまま1年が過ぎた。
どうしていいのかわからなときに知人に鍼灸を進められて、色々と探して問い合わせするも遠方のため通院せず。
メール等で養生法などに取り組みながらやや改善を確認してから来院する。
〇顔面神経麻痺の治療
治療と経過
発症から1年が経ち、筋力低下が著しく安静時にも頬と口角の垂れ下がりが確認できる。目を動かすと口角も動く病的反射も出現している。一旦、自分でのリハビリは中断していただく。食養生などの生活習慣に関することへの取り組みは積極的なことから改善の見込みありと考える。施術当初は『免疫力向上』を目的に腸内温度をあげることを主な方針として、施術を始める。
2回目(9月10日)頬に力が入るような感じが出た。
5回目(9月28日)目を閉じれるようになってきた。前回施術後、再度、39度発熱。全身に赤い湿疹があらわれる。好転反応と説明する。
10回目(10月29日)食べることが安定してきた。口からこぼれない。
15回目(12月3日)頬ふくらまし運動を開始
20回目(1月5日)病的反射もほとんどなくなってきた。頬にも力が入る。
25回目(2月3日)違和感なども感じないため、完治とする。
施術した主なツボと関節等
太白、大陵、三里、陥谷、翳風、風池、人中
同時に治療した症状
腰痛、股関節痛
〇顔面神経麻痺;施術者より
相談時にメールでのやり取りに対して、積極的に養生法などに取り組んでいただいていたので施術開始後も比較的、反応が良かったと考える。病的反射の原因は過度のケアと考えられる。
耳下腺の腫れと硬結が目立ったがこれが今回の発症要因と考えられる。施術途中に発熱と湿疹が全身性に表れたが薬療法は避けるようにお願いした。本人は辛かったと思うがおかげで血液検査の肝機能数値も落ち着いた様子。
薬物やサプリメントの乱用が招く典型的な例である。